一日コップ何杯?水分のじょうずなとり方
のどが渇いたと感じる前に、こまめに少しずつ。夏に向けて知っておきたい、無理のない水分のとり方をご紹介します。
公開日: 2026年5月14日
五月の終わりごろから、ぐっと気温が上がる日が増えてきます。家のなかで過ごしていても、知らないうちに汗をかいているもの。脱水は、のどの渇きを感じる前から、しずかに始まっています。ご年配になると、のどの渇きの感覚自体がうすれてくるとも言われており、気がついたときには体が水を欲しがって、すこし力が入りにくくなっていることもあります。
一日の目安は、コップに八杯ほど
一日の水分の目安は、コップに八杯ほどとされています。お茶、白湯、お味噌汁も水分のうち。一気に飲み干すよりも、朝起きたとき、おやつのときと、こまめに少しずつ飲むのがコツです。コップに一杯ぶんを、何回かに分けて飲む、と覚えておくとちょうどよい量になります。
「水を飲むのが苦手」という方もいらっしゃいます。そんなときは、ご自分の好きな飲みものを少し冷たくしたり、レモンの輪切りを浮かべたりと、ちいさなひと工夫を。麦茶や白湯にも、それぞれ夏に合う飲み方があります。香りや味のあるものなら、自然と口がすすむものです。
一日のなかで、思い出しやすい時間を決めておくと、自然と回数が増えていきます。
- 朝起きたら、まずコップ一杯の白湯
- 朝ごはんのときに、お茶を一杯
- 十時ごろのおやつと一緒に、もう一杯
- お昼ごはんの前後で、お味噌汁とお茶
- 夕方のひといき入れる時に、麦茶を一杯
- 夜寝る前に、コップ一杯の白湯
リストにしてみると、案外こまめに飲めるものだと気づかれるかもしれません。回数を覚えやすくするため、テーブルの上に好きな湯のみをひとつ出しておくのもおすすめです。湯のみが目に入るたびに、ふっと一口。それくらいの自然さで、ちょうどよいのです。
夜のお手洗いが気になるとき
夜中にお手洗いに立つのが心配で、夕方から水を控える方もいらっしゃいます。けれど、暑い時期は寝ているあいだも汗をかきます。寝る前にコップ一杯と、枕元の白湯。これだけで、朝の体がぐっと軽くなることもあります。
寝る直前ではなく、お風呂上がりや就寝の一時間前にゆっくり飲む、というのもひとつの工夫です。お手洗いの心配もうすらぎますし、体も無理なく水分を受け止めてくれます。
- お風呂上がりは、コップ一杯のお水か麦茶
- 寝る一時間前に、湯のみで白湯をひと口
- 枕元には、ふた付きの小さな湯のみを
飲みものの種類を、味方にする
「いつも同じお茶ばかり」だと、だんだん口がさみしくなってきますね。水分のとり方も、季節やそのときの気分にあわせて、少しずつ顔ぶれを変えてあげるのがおすすめです。朝にぴったりのもの、汗をかいたあとに合うもの、寝る前におすすめのもの、と分けて考えると、毎日の一杯がさらに楽しくなります。
それぞれの飲みものには、こんな特徴があります。
- 白湯:体をやさしく温め、朝いちばんに向く
- 麦茶:カフェインがなく、夜にもおすすめ
- お味噌汁:塩分と水分が一緒にとれる、夏の心強い味方
- 牛乳:カルシウムも一緒に。寝る前のひと口にも
- 炭酸水:口がさっぱりして、暑い日のごほうびに
好きなものを並べておくと、コップに手が伸びる回数が自然と増えます。冷蔵庫のいちばん見やすい場所に、お気に入りを並べておくのもひと工夫。「いま、なにが飲みたいか」と自分に問いかける時間そのものが、ちょっとした楽しみになります。
水分は「とらなくてはいけない」と義務に感じてしまうと、なかなか続きません。けれど「これが飲みたい」と思って手にとると、するすると体に入っていきます。ご自分にやさしいもの、季節の便りを思い出す香りのもの、家族と分け合いたい一杯――そんな飲みものを、一つ二つ味方につけてみてください。きょう一日の水分は、義務ではなく、ちいさなごほうびのつながりでありますように。
とくに、暑い日や外出が続く日は、いつもより一杯ぶん多めを心がけたいもの。汗をかいた感覚がなくとも、体は静かに水分を欲しがっています。お部屋にもどったら、まずコップ一杯。そんなちょっとしたきまりごとを、自分のなかで作っておくと、とても安心です。
- 夏の外出のあと、まずは涼しい部屋で一杯
- 長く電話やお話をしていたら、お口の渇きに気をつけて一杯
- おうちで汗ばんだと感じたら、すぐに一杯
- 夜中にふと目が覚めたら、枕元の白湯をひと口
暑い季節は、お孫さんやお子さんから「水、ちゃんと飲んでね」と声をかけられることも増えてきます。心配してくださる気持ちに、素直に「ありがとう」と応えながら、ご自分のからだとも丁寧に向き合っていきたいですね。家族の声かけは、それだけで一杯ぶんの「飲もう」のきっかけになります。
「のどが渇いた」と感じた時には、すでに体は水を欲しがっている合図です。気づく前に、思い出して一口。そんなちいさな習慣が、夏のからだを守る、いちばんの備えになります。湯のみを一つ、いつでも見えるところに。きょうもまた、八杯のひとつめからゆっくり始めてみませんか。今日いちにちのちいさな一杯が、明日の元気をそっと支えてくれます。