補聴器・眼鏡、買い替えの目安
聞こえや見え方の変化は、少しずつ進むので気づきにくいものです。我慢せず、ちょうどよい時期に整える目安をお伝えします。
公開日: 2026年8月14日
年齢を重ねるにつれ、見え方も聞こえ方も、少しずつ変わってきます。けれど、その変化はあまりにゆるやかなので、ご自分ではなかなか気づきにくいもの。「最近、テレビの音が大きいねぇ」と家族に言われて、はじめてはっとする――そんな経験のある方もいらっしゃるでしょう。今日は、補聴器と眼鏡という、暮らしを大きく支えてくれる二つの道具について、買い替えのちょうどよい目安をやさしくお伝えする一日にしたいと思います。
眼鏡は二年に一度、見直しを
眼鏡は一度作ると長く使えるもの――そう思って、十年以上同じものをかけている方も少なくありません。けれど、目のレンズである水晶体は、年とともに少しずつ硬くなっていきます。それに伴って度数も変化していくため、本当は二年に一度くらいのペースで、視力の確認と眼鏡の調整をするのが理想だと言われています。視力が変わると、知らず知らずのうちに目に力が入って、頭痛や肩こりの原因になることもあります。
ご自分の眼鏡が合っているかどうかを確かめる目安は、いくつかあります。新聞の小さな文字を読む時に、つい眼鏡を上下に動かしてピントを合わせていないか。テレビの字幕がにじんで見えないか。階段の段差がぼんやりして、足を踏み外しそうになることがないか。こうした小さなサインを感じたら、お近くの眼科か眼鏡店で視力を測ってもらう時期です。最近の眼鏡店では、無料で視力測定をしてくれるところも多くあります。
補聴器・眼鏡を見直す目安となる、暮らしのなかのサインをまとめました。
- テレビの音量が、家族から「大きすぎる」と言われる
- 電話の声が、以前より聞き取りにくいと感じる
- 新聞の小さな字を読む時、眼鏡を動かしてしまう
- 階段の段差や、足元のもの段差が見えにくくなった
- 二年以上、視力測定や聴力測定を受けていない
補聴器は早めの一台が、長く快適につながる
補聴器については「ぎりぎり困るまで我慢する」という方が、まだまだ多いように見受けられます。けれど、聞こえの専門家のお話によると、補聴器は早めから少しずつ慣れていく方が、最後まで快適に使い続けられるそうです。耳が聞こえにくくなってから長い時間が経ってしまうと、脳が「音を聞き分ける」という作業に慣れていない状態になり、補聴器をつけても、最初のうちは音が雑音のように感じることがあるからです。
補聴器は、決して安いものではありません。片耳で十万円から数十万円、両耳になればそれ以上の費用がかかることもあります。けれど、補聴器を使うことで、家族との会話が楽しめるようになり、電話やテレビが快適に聞こえ、外出時の安全も保たれるようになります。値段の高さに躊躇する前に、お試し期間のあるお店で、まず数週間お借りしてみる――それも一つの選び方です。耳鼻科で相談すれば、信頼できる補聴器専門店の紹介を受けられることもあります。
「我慢する」より「整える」を選ぶ
聞こえや見え方の不便さを「年のせいだから仕方ない」と我慢してしまう方が、まだまだ多くいらっしゃいます。けれど、その我慢は、暮らしの楽しみや、家族との会話、外出の安全までも、少しずつ削っていってしまいます。眼鏡や補聴器は、お年を重ねた方が「すこやかに、自分らしく」過ごし続けるための、頼もしい相棒のような存在です。眼鏡の度数を合わせる、補聴器を新しいものに整える――こうしたちいさな見直しが、毎日の暮らしの満足度をぐっと変えてくれます。
買い替えのタイミングを家族任せにせず、ご自分でも気にかけてみるのがおすすめです。手帳の最後のページに「次回の視力測定:○年○月」「次回の聴力測定:○年○月」と書き込んでおく――それだけで、自然と意識が向くようになります。お住まいの自治体によっては、補聴器の購入に補助金が出る制度があるところもありますので、市役所や地域包括支援センターに問い合わせてみるのもおすすめです。聞こえやすく、見えやすい毎日は、それだけで気持ちまで明るくしてくれます。我慢ではなく、整える――そんなやさしい選択を、年に一度のお誕生日のあたりに、自分への小さな贈り物として考えてみるのはいかがでしょうか。今日のひと整えが、これから続く長い時間を、もっと豊かに支えてくれるはずです。
ご家族と過ごす日常のなかで、おしゃべりが続かなくなった、テレビの音量で家族と言い争いになる――こうした小さなサインも、聞こえや見え方を見直す合図と言えます。何かを我慢して暮らすより、整えて快適に過ごすことを選んだ方々の多くは、「もっと早く相談すればよかった」と仰います。長く健やかに、自分らしい暮らしを続けるために、補聴器と眼鏡は何より頼もしい味方。気になり始めたその時が、いちばんいいタイミングです。お子さんやお孫さんに同行をお願いすると、お店でのやり取りもぐっと心強くなります。最新の機種についての説明を、一緒に聞いてもらえるだけで、安心感がまるで違います。