梅雨どきの洗濯、においを残さないコツ
部屋干しの嫌なにおいに悩む季節がやってきました。乾きやすい干し方と、ちょっとした下ごしらえで気持ちよく乾かせます。
公開日: 2026年5月30日
六月が近づくと、雨の日が増え、お洗濯ものがなかなか乾かない季節になります。やむを得ず部屋干しをすると、なんともいえない生乾きのにおいが、洗濯ものに残ってしまう――そんな経験は、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。実はあのにおい、お洗濯のちょっとした下ごしらえと、干し方のひと工夫で、ずいぶん減らすことができます。今日は、梅雨どきの洗濯を、すこしでも気持ちよく乾かすためのコツを、ゆっくりとお話ししてみたいと思います。
洗う前のひと手間が、においを左右する
生乾きのにおいは、じつは「洗濯ものが乾く時間が長いこと」だけが原因ではありません。汗や汚れがじゅうぶんに落ちきっていないお洗濯ものに、雑菌がしずかに繁殖することで、あの独特のにおいが生まれます。ですから、洗う前のひと手間が、においを残さない決め手になります。
汗をたくさんかいた肌着や、長く湿っていた台ふきんなど、特ににおいやすいものは、洗濯機に入れる前に、五分ほど薄めた酸素系漂白剤(粉のタイプ)につけておくと、ぐっとさっぱりします。お湯を使うとさらに効果が出やすいので、四十度くらいのぬるま湯がおすすめです。
また、洗濯機に詰めこみすぎないこともたいせつ。洗濯機の七割くらいの量にとどめると、衣類のあいだに水と洗剤がじゅうぶんに行き渡り、汚れがしっかり落ちます。
- 汗のついた衣類は、五分ほどつけ置きしてから洗う
- 洗濯機は七割の量までにとどめる
- ぬるま湯で洗えるものは、ぬるま湯で
- 酸素系漂白剤を、ふだんから少量加える
- 洗濯槽そのものを、月に一度は洗浄する
洗濯機のなかに、知らないうちに黒っぽい汚れがついていることもあります。市販の洗濯槽クリーナーで、月に一度ほどお手入れしておくと、衣類への移り香も防げます。
乾きやすい干し方、三つの心がけ
洗い終わった洗濯ものは、できるだけ早く干すこと。洗濯機のなかに長く置いておくと、それだけで雑菌が増えてしまいます。タイマーをかけて、終わったらすぐ干せるよう、段取りを整えておきましょう。
干し方のコツは、「衣類と衣類のあいだに、空気の通り道をつくる」ことです。ハンガーとハンガーのあいだは、こぶし一個分くらい空ける。靴下や下着は、まっすぐ吊るす。ピンチハンガーで干すときは、長いものと短いものを交互に並べる、いわゆる「アーチ干し」にすると、風が通りやすくなります。
部屋干しのときは、エアコンの除湿か、扇風機を当てるのが効果的です。エアコンの除湿運転で、洗濯物の下に扇風機をそっと向けると、二、三時間で乾いてしまうこともあります。電気代が気になる方も、雨の日だけと割り切ると、生乾きのストレスから解放されます。
- ハンガーの間隔は、こぶし一個分あける
- ピンチハンガーは「アーチ干し」(外側が長く中央が短い)
- 厚手と薄手を交互に並べる
- 下から扇風機をそっと当てる
- エアコンの除湿運転と組み合わせる
ピンチハンガーは、ベランダや窓辺の風通しのいいところに干すのが理想ですが、雨の日は、お風呂場の浴室乾燥機を使うのも手です。換気扇をつけながら、扇風機を回せば、洗濯物が比較的早く乾きます。
どうしても残ってしまったにおいへの対処
干してみたけれど、なんとなくにおいが残ってしまった――そんなときは、もう一度洗い直さなくても、対処の方法があります。霧吹きにアルコール(消毒用エタノール)を入れて、洗濯物にしゅっと吹きかけ、風通しのよいところに干しなおすと、においがやわらぐことがあります。
また、晴れ間が出たときには、ぜひ外干しをしましょう。お日さまの光と風には、雑菌を抑えるはたらきがあると言われています。短時間でも、外に出して風に当てるだけで、洗濯物のにおいがすっきりします。
それでもにおいが取れないときは、お湯(五十度くらい)でつけ置き洗いをやり直すのもひとつの方法です。生地によっては縮みや色落ちの心配もありますので、洗濯表示を確かめてから試してみてください。
梅雨どきの洗濯は、晴れの日とちがって、どうしても時間がかかります。けれど、洗う前のひと手間、干し方のちいさな工夫、そして万一のときの対処を知っているだけで、家のなかに気持ちよい空気を保てます。完璧を目指さず、できる範囲で工夫しながら、湿度の高い季節を乗り切っていきたいですね。お洗濯ものに鼻を近づけて「ああ、よい香り」と感じられた日は、それだけで小さな勝利のような気持ちになります。雨の日が続いても、その小さな喜びを積み重ねていけば、梅雨は決してつらいだけの季節ではなくなります。湿度を味方につける暮らしの知恵を、ご自分のペースで、これからも少しずつ増やしていってみてください。
もう一つ、忘れがちなのが「洗濯機のフタを開けておくこと」です。洗濯が終わったあとフタを閉めっぱなしにすると、内部の湿気がたまり、においやカビのもとになります。洗濯機を空にしたら、フタを少し開けて風通しをよくしておく――その日々のひと手間が、長くお洗濯ものをすこやかに保つ秘訣です。